飲食店でバイトしてるんですけど、バイトしててちょっと悲しくなったことがあります。
うちの母親がめっちゃ料理下手なんですけど、自分の母親の料理って、やっぱり基準になってしまうというか、そこが原点なんですよね。おふくろの味。
だけど、おふくるの味が狂ってるから、俺の味覚も全部ちょっとおかしいんですよ。しかも、うち、貧乏っていうか、正確には貧乏じゃないんだけど食事とかには金かけない家だったんですね。そういうこともあって、現代の日本人としてはわりとひどい食生活を送ってきてて、ガキのころは常におなかが空いてた気がする。
で、今も常にどっか飢えてるんですよ。俺にとって食事で一番重要なのは満腹感で、それ以外のことはあんまり気にしない。味とかはねー、だって味覚ちょっと狂ってるわけですから、わからんないんですよ。その満腹感を求めるのも肉体っていうよりも精神的に満腹でありたい、飢えていたくない、っていうのが原因で、どんだけ昔の食生活がトラウマだったんだよ、と思います。
で、何が悲しい話だったかというと、俺、前のバイトの時から小ライスとか半ライスをちょっと多く盛ってしまう癖があって、無意識は無意識なんですが、でも「ちょっと多いな」というのはなんとなくわかってるんですよね、どっかで。
で、何でかっていうと、やっぱり俺の心の中にある「飢え」がそうさせてるんすよ。「こんな少ない量のご飯を食べる人間なんかいるわけがない」と思ってるんすよ。小ライスとかがあるのは需要がもちろんあるからだし、お客さんだって小がいいわけだから小ライス頼んでるわけです。
でも、理屈はわかるんですけど、どうしても「こんな少ない飯を出されて嬉しい人間がいるわけがない」と思ってしまう自分がいて、ちょっとご飯多めに出してしまってる気がする。
ということに先週ぐらいに気づきまして、その時、めっちゃ悲しい気持ちになりました、という話なんですが、どうでもいい話だな、何これ。