高橋留美子「うる星やつら」全34巻

同居人のを最近読んでたけどようやく読破した。
高橋留美子って「同じような内容のことをずっと描き続けられる人」なのだと思います。基本的なパターンが3つぐらいしかない。でも毎週このペースで設定考えられるのはすごいと思う。
竜ノ介と親父の関係とか、33巻の「入ると動物になる温泉」とか、次の「らんま1/2」の原型になってるような設定が出てきてますね。
あと、うる星やつらの特異な点は「起承結」で作られた話がほとんどだという点です。一話完結でページ数が少ないのと、ギャグだから話を収拾する必要がないため「起承結」でも話が作れる。たまに「起承」だけの時あるからね。
「転」がないっていうのはメリットもあります。起承転結だと「なんか起きる→ハチャメチャになる→話が転換する→オチ」っていうのが基本なんですが。起承結だと「なんか起きる→ハチャメチャになる→ハチャメチャになったっていうオチ」という流れが使える。
起承転結という全体の展開で面白くするよりも、(起承の)ディティールを拡大することによって面白くする手法は、現在の漫画に多く見られる手法であり、うる星やつらは近代漫画と現代漫画の過渡期の作品だと思う。