宮本浩次「明日に向かって歩け」

エレファントカシマシ宮本のエッセイ。再読。ちょうど「goodmorning」でロックに回帰し、ドラマやら「宮本浩次かく語りき」(http://justice.i-mediatv.co.jp/miyamoto/katariki_01/01.html)などもやっていたころ。
 彼は、森鴎外永井荷風夏目漱石芥川龍之介太宰治、などが好きで5000冊(今はもっとあると思う)の蔵書を抱え、家が図書館みたいになっており「俺はいつしかモノを書くという行為を神聖化してきた」という男なのであった。
客席の電気をつけっぱなしに客を座らせて動いたらどなりつけるとか意味の解らんライブをやったり、商業性のかけらもないようなアルバムを出し続けクビになり、復帰後、コアな路線からポップスへ転換、「今宵の月のように」で70万枚をセールス、本人の珍奇っぷりから考えると「奇跡的に」売れ、移籍後にロックに回帰し、現在の「日本最後のロックカリスマ」とさえ呼ばれるポジションに至るわけでありますが、それを宮本本人は「未だ成功も失敗もない」と言ってのけ、その間、14枚のアルバムを作り続け、結成から20年以上になる最近になってようやく「大人になってきた」とか「中年の良さを出そう」とか、「プロ意識」が出てきた人なのである。ちなみにエレカシのアルバムは同じ人間が作ったとは思えないぐらい1枚、1枚で性格が違い、聞いていると、どれも最高傑作に聞こえるのですごい。
エッセイの内容は、まぁ、ハードカバーで買うほどでもないかな。ファンなら読みたい、ぐらいで。若い頃のこともちょっと触れていたりして、宮本の若い頃は、他人からは凶悪にしか見えないアホだったので、自分はまだまだ丸い方だよなぁ、と思います。

                                                                                                                      • -

ここのところ、考えすぎて頭がパーになってしまっている。疲れてクラブのサイトの更新やら、小説書いたりやらがおろそかになってしまっている。デッサンは一応、パーツだけのも込みで一日30枚ぐらいは描いている。